2021-01-01から1年間の記事一覧

自費出版と自己満足

最近、自費出版がちょっとしたブームらしい。外出が減ったことで執筆の時間を持てるようになり、本にしてみようと考える人が増えた、とニュース番組の中でやっていた。出版件数はコロナ禍前の三割増だそうだ。小説でも俳句でもイラストでも写真でも、出来は…

大切なのは「そこにいる」こと

通知に気づいてラインを開いたら、めずらしいグループトークにメッセージが届いていた。看護学校の同級生がつながる学年ラインであるが、たまに学校からイベントの案内が入るくらいで、ほとんど使われていない。いつのまにか退会している人もいて、「そうだ…

命の衝動買い

知人の話である。出張から帰宅すると、見知らぬ犬が家の中を走り回っていた。驚いて立ち尽くしていると、「ねえ、かわいいでしょう!」と妻の声。なんでも、遊びに来ていた孫を連れ、ペットショップに金魚の餌を買いに出かけたところ、ショーケースの中に一…

「常識」の点検

誰かの話にふんふんと相槌を打とうとして、急ブレーキを踏むことがある。相手がさらりと口にしたことの中に、自分の感覚や常識との相違を感じたときだ。相手はこちらがそんなところにひっかかりを覚えたとは思いもせず、話をつづけている。しかし、私は心の…

勝つことよりも。

向かいに座っている女性三人は、子どもが同じ運動部に所属しているママ友のようだ。どうしてわかるかというと、電車に乗り込んできたときから、話題がもっぱら部活動の顧問についてだったからである。彼女たちの子どもは小学生のころからその競技をつづけて…

気にする、気にしない

同僚の話である。義妹が結婚することになったので、車ですぐの夫の実家を訪ね、お祝いの品を贈った。義妹も義父母も喜んでくれ、ほっとしたのもつかの間、後日夫を通じて耳にした義母の言葉にもやもやしているという。訪問の数日後、仕事帰りに実家に寄って…

猫型人間と犬型人間

前回の日記「本物のwish」の中で、「やりたいことリスト」について書いた。 私がリストアップした内容に触れなかったのは、あれをしたい、こうなりたいという趣味嗜好やビジョンにはその人の内面が如実に表れるため、はずかしいからだ。しかし、書き終えてふ…

本物のwish

出掛けた先で、元同僚とばったり会った。同年代の彼女はいま別の職場で働いている。「そっちはどう?」「退職者続出で、もう悲惨やで」といった話から、彼女が職場で出されているという“宿題”の話になった。「来週までに願いごとを百個書いて提出せなあかん…