2024-01-01から1年間の記事一覧

失くしちゃいけないもの。忘れちゃいけないこと。

「バッカじゃないの!」読みながら、思わず乱暴な言葉が飛び出した。東京美容外科の女性医師によるSNSへの不適切投稿についての記事である。 解剖研修のためにグアム大学入りするときの動画には、「いざFresh cadaver(新鮮な御遺体)解剖しに行きます!!」…

お箸の国の人だもの。

「このあいだ、〇〇でごはん食べてたでしょ」職場のエレベーターで一緒になった理学療法士さんに言われた。たしかに一週間前、その店でお昼を食べたけど……もしかしていたの?「だったら声かけてくれたらよかったのに!」「だって、休みの日に仕事場の人間に…

うちの食卓にあって、サザエさんちの食卓にはないもの。

長谷川町子美術館 https://www.hasegawamachiko.jp/ 「昨日入ってきた○○号室の△△さん、あの人苦手やわあ」休憩室で同僚が言う。昼食中の様子を見に行ったらコップのお茶が手つかずだったため、「水分もとってくださいね」と声をかけた。すると、「食事中にお…

心付けのジレンマ

読売新聞夕刊の「小町Vote」欄に、旅館で心付けを渡すか渡さないかを問うたアンケートの結果が載っていた。ふと思い出したのは、友人が温泉旅館に泊まったときの話。部屋に案内してくれた年配の仲居さんに心付けを渡したのだが、その女性の顔を見たのはその…

資格を肩書きにするということ。

「ドクターハリー、ドクターハリー、三階南病棟××号室までお願いします」明日のオペの準備をしていたら、アナウンスが流れた。針井という名前のドクターを呼び出しているわけではない。これはハリーコールといって、院内で患者の急変などの緊急事態が起きた…

ペットの「もしも」に備えていますか?

「夏のボーナスが飛んで行っちゃった」と同僚が言う。なにを買ったのと訊いたら、飼っているビーグルが椎間板ヘルニアの手術をしたのだという。「だってMRIが九万なんだよ。検査だけで十五万、それに手術と入院でしょ……。明細見てめまいがしたわ」すると、「…

子どもに大学に行ってほしい理由

友人が高校三年生の息子のことで頭を抱えている。進学希望なのに、いまだに志望校の目星もつけていないという。三者面談で興味のある学部も言えず、あきれられたらしい。「一日中スマホ触ってんのに、どこにどんな大学があるかとかオープンキャンパスの日程…

「野良猫に餌をやらないで」にもやもやする理由

植え込みの中で倒れている子猫を見つけ、病院に連れて行ったという話を同僚から一週間ほど前に聞いていた。彼女とシフトがすれ違い、その後どうなったんだろうと気になっていたのだが、昨日ようやく続報が届いた。低血糖症との診断で入院となったのであるが…

家の近くにあって欲しくない施設

家探しをしている同僚が、夫と意見が合わず困っているという。半年かかってようやく心ときめく物件に出会えたと思ったのに、夫が首を縦に振らない。「葬儀場のそばなんて縁起が悪い。霊柩車なんか見たくないし、あそこに死んだ人が……と思ったら薄気味悪いよ…

同窓会と大人の分別

夜勤で一緒になった同僚がインスタントのスープはるさめを食べていた。夕食はそれだけだという。「お弁当忘れたん?私、非常食持ってるよ」「ちゃうねん、いま節制中やねん」今月中に二キロ落としたいのだが、同居している親にバレないよう職場での食事を減…

食べたことがない名物料理と幻のふぐ体験

職場の休憩室に東京土産のお菓子が置いてあった。同僚が連休をとって旅行に行ってきたという。「東京って意外と行く機会なくて、おのぼりさんしてあちこち観光してきたわ。月島で初もんじゃもしてきたで」すると、すかさず「どんな味やった?見た目通り?」…

青春ソングと遠い日のあの場所

大学時代の友人と焼き肉を食べに行ったら、懐かしい歌が流れていた。思わず顔を見合わせ、同時に「恋心!」と叫んだ。店のBGMは九十年代のヒット曲メドレーだったらしく、そのあとも「決戦は金曜日」「裸足の女神」「ロマンスの神様」「EZ DO DANCE」とつづ…

「『いただきます』はいらない」について考えた

毎週土曜日の読売新聞夕刊に「もったいない語辞典」というコーナーがある。著名人が「使われなくなるのはもったいない言葉」を取り上げるリレー形式のコラムなのだが、昨日のそれは元NHKアナウンサーの村上信夫さんが「いただきます」について書いていた。 …

「結婚は○○だ」の○○に言葉を入れるとしたら。

ばたばたしていて、昼休みに入るのが三十分遅れた……のはいいのだが、休憩室のドアを開けて、しまったと思った。先輩のA子さんがまた「オッサン、オッサン」と連呼している。オッサンとは彼女の夫のこと。彼がいかに不快でストレスを与えてくる存在であるかを…

欲しいのはオンとオフ

昨春、病院勤務から訪問看護に移った友人がもう転職を考えているという。ステーションが二十四時間体制をとっているため、月に五、六回オンコール当番が回ってくる。それが苦痛でたまらないらしい。「いつ呼ばれるかわからないと思ったら、気が休まらない」…

画像はイメージです。実際とは異なる場合がございます。

仕事帰り、娘からLINEが入った。返事を打とうとして、彼女のアイコンが変わっているのに気がついた。うちにいる猫の横顔だったのがいつのまにか自撮り写真になっている。「えっ、顔出しはあかんやろ!」思わずつぶやいて……あれ?よく見たら顔が違う。娘のア…

三十年目の気づき

しゃくりあげる自分の声で目が覚めた。枕の冷たい感触で現実に戻ったあとも、涙はしばらく止まらなかった。夢の中でも置いて行かれるのは私なのね。なぜ唐突に彼の夢を見たのか、理由はわかっている。フェイスブックでつながっている共通の知人から新年のあ…